元日に実家に行くのはいつもの事だが、今年は父親からこれまでの歴史を書いたノートを渡された。
お節を頂いた後、県外にしかいない父方母方両方の叔父叔母にいとこたちを、やはりちゃんと聞いておきたいと思って話していたところ、紙袋ひとつ持ってきた。
そこには叔父叔母の名前、住所、自身の生い立ちから祖父の記憶から、仕事関係の書類・資格が収められていた。中でも目を引いたのが一通の手紙。父が幼少の頃、当時日本だった朝鮮から宮崎に住むおばに宛てたものだった。片仮名だけの、家族を案じた手紙。
またちゃんと歴史に向き合い整理できていないが、子供たちに伝える義務があるように思った。戦争に翻弄された父、祖父。強く生きた姿を、自分は見事に裏切っている気がした。
平和とは幸せとは…自分はこの歳になるまで何をしてきたのだろうか。
2日。プロジェクトXを立て続けに観た今日、心が震えている。壮絶な人間ドラマに胸を打たれた。自分は、自分は…
昨日の出来事とも重なり、生きることを今年50になる上で改めて考えさせられている。家族に何をしてやれたのだろう、自分は何を残せたのだろう、世の中に何を貢献したのだろう…
申し訳ない思いと残り時間と能力と、しかし余計なことを考えずに頑張ってこそ奇跡も起き神風も吹くと、プロジェクトXは教えてくれた。弱い弱い生き方をしてきて、小手先の虫の良い考えに逃げていた自分。
ひとつずつ、誠実に生きる。
『生き変える』節目の今年の目標にしよう。