コシトタニマトマルイスト

やっぱり旅に出たいCW/CD系会社員の、すべて独り言。

【旅日記・2日目】~原点・鹿児島

8月10日午前4時。目が覚める。さすがに明け方は涼しいが、動いていると汗が出てくる。6時過ぎにパッキングを済ませ出発。今日の目的は鹿児島・鹿屋に行くこと。とりあえずR3を南下することにした。

 

それにしても市街地での野宿は苦労する。大阪でも長崎でも…。だからこそ余計にいい場所を探したくなるというもの。昨日寝たここも明るくなると、夜ほど悪く思えない。不思議なもんだ。

 

氷川町・道の駅竜北で休憩。ごみを捨て、姫路から法事で来たというおじさんと話す。いい一日になりそうな感じだ。

 

かつて250では難所だった「三太郎」も、アフリカでは何事もなかったように通過。そして鹿児島県に入り、午前10時前、道の駅阿久根着。クーラーの効いた部屋で涼む。東シナ海の水平線に圧倒される。6年程住んだ鹿児島だが、改めて外海のスケールを思い出す。そしてきれいだ。こうも美しかったか。とうとう鹿児島に入ったという思いが、さらに感覚を解放する。

 

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ここで一人の旅職人と出会った。60代以上と思われるその男性は、静かにそして実に楽しそうに旅の話をしてくれた。乗るのは韓国製の50ccスクーター。自身のスタイルに合わせて様々な改造がなされており、また激しい転倒の跡からこれまでの過酷な旅の様子が垣間見える。パワーがないので海沿いの峠道は苦労すると言いながら、何と小千谷ナンバー(新潟)。これからの予定を聞くと、ほとんど自分と同じ日程を刻むようだ。50と750が同じ移動距離、しかも失礼ながらその年齢でこの炎天下、野宿をしているのだというから恐れ入った。それも無理をされているようには思えない。何かひとつ勉強になった気がする。

 

ようやく昼過ぎ鹿児島市内のレッドバロンに到着。3台のバイクを買ったかつてのなじみの店に、迷ってなかなかたどり着かなかった。時間の経過か、記憶の低下か。少々フロントの圧が下がっている。帰ったらチューブの交換が必要だな。

 

ここまで予想以上に時間を費やしてしまい、しんどい。高速走行よりも、国道をひたすら下り市街地のゴー・ストップが混じる方が数倍疲れる。意外ともう6時間も走っている。ただ今日は色々と回りたい気持ちを封印してまで、鹿屋行きが優先。初めての就職。そして今につながる職業との出会い。そして人との出会い。その特別な地へ向かい、特別な人に会う。今回の旅の一番の目的は、そこだ。

 

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早速かつての上司であるマイミクあとむさんに連絡。懐かしい声に「いつでもよかよ。」と、うれしいお言葉。迷わず直行することにした。ただし陸走で。今回のテーマは原点回帰。桜島フェリー経由ならずいぶん早いが、思い出の錦江湾沿いを走ることに意義があった。


R10を東へ。桜島が近い。懐かしい。何度ここを走ったか。バイクでのツーリングはもちろん、車でもいろんなシーンが蘇ってくる。そして霧島市国分敷根からR220を南下。もう国分市ってないんだ。九州でもたくさんの合併、新市町村名に出くわす。迷うわけだ。垂水へ下り、さらに鹿屋を目指す。遠い。こんなにかかったのか。当たり前のように走っていたルートが、ずいぶん長く感じる。

 

そして迷いに迷ってついに会社へ到着!10年前の課長みなさんで迎えてくださった。平日の業務中にもかかわらず。ああ、懐かしいな。最初のY課長、異動したあとのT課長ことあとむさん、結婚して新居に電話を下さったU課長、兄貴的存在だったN係長… いるいる懐かしい顔が。2年もいなかったのに、本当にありがたい。休憩室でゆっくり思い出話や近況に花を咲かせた。

 

どうも天候が崩れるとの話。昨日の阿蘇周辺での雨雲を見ると、一時的なものでも侮れない。一日位宿寝は想定していたので、今日はどこかに泊まることにする。ところがあとむさんがホテルまで案内してくれた上に、「よか」と宿泊代まで…。本当にありがたい。感謝の言葉もない。

 

部屋に入り、汗を流す。ふう。着替えてあとむさんと居酒屋へ。予想もしないそしてうれしい展開となった。そしてここでかつての先輩であるマイミク36さんとも合流。10年前の企画課の再現。36さんも自分同様、上司あとむさんとは8年ぶりだという。2次会、締めのラーメンと遅くまでいろんな話をして本当に楽しかった。仕事においても大きな刺激をいただき、また旅の途中で元気をいただいた。あっという間だった。自分の原点はここだ。何かの節目にはぜひ訪れたい。次の再会を約束し、午前2時に別れた。

 

部屋で荷物の整理。飲んでいる間コインランドリーで2日分の洗濯をしていた。ゆっくり寝られないが、明日は朝食つき。まだまだ出会いは続く…旅の前半。

<本日の走行距離:300km>