コシトタニマトマルイスト

やっぱり旅に出たいCW/CD系会社員の、すべて独り言。

偽りの晴れ

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7月8日、外は快晴。久しぶりの太陽。どうやら一時的晴れのようだが、ここ数日を振り返る。

 

6日月曜日。

一昨日熊本鹿児島を襲った豪雨。知人に連絡。

熊本南部の親戚は浸水し、鹿児島の元上司は避難したり水没した街の様子を送ってきた。こちらへの影響も考え、日曜日は細々と備えた。一昨年の避難以来何度も備えてきたようで、それでいて被害が無い分ありがたくまたリアリティも薄い。

アプリの情報に一喜一憂し呆然と仕事始めの月曜日。仕事のストレスもありダメージが蓄積されつつあったその夜。

小雨のまま帰宅。アプリの大雨予報に心配していた夜だったがいつのまにか普通の「雨」予報になっていた。23:30小降り始める。

ネットの気象情報を見ていると岡山県に線状降水帯の可能性があったらしい。この五文字は本当にきつい。台風のように過ぎ去るわけでもなく、どの程度続くかもどこにいつ来るかもまったくわからない、今一番恐ろしい存在。それが数日で来るのか。

24:00雨が降りだすが通常レベルのままで、朝を迎える。

 

7日火曜日。

06:30ひと雨来たらしい。ん?日曜がひどいのか?数時間後の予報が外れるのに何日も後を…。人を不安にさせるだけの情報。各社見解が別れており不安と混乱の元。

仕事中も気が気じゃない。雨が続く不安。連日カッパ着て出社、日中も強弱を繰り返す雨。土砂災害から遠い仕事場と我が家だが、川の氾濫が何より怖い。

とはいえ報道されているような激しい雨が続く感じじゃなく、たまに止んだりしているので微妙。安心と不安を繰り返し、仕事も加えて全身ストレス状態。消耗している。実際某Nを飲んだりして乗りきった。

しかしこの、先の見えない上にマイナスの情報だけは多く、鬱になりそう。さすがに今夜が山かとほうほうの体で仕事を終える。

何しろ数日前にはこの辺りは「注意報から警報にならない」表示だったのが、逆に「今夜にも警報に変わる」という表示になっていた。…これでは予報にならないよなあ。

帰ろうとすると完全に雨は止み「雨上がり」の爽やかさ。ずっとこれでいいのにと家に着くと、突然町内の放送とスマホガラケーの緊急メールが鳴り響いた。

市内全域の山沿いに、避難情報レベル3。この音、また全身に緊張が走る。この後4になれば…一昨年がよぎる。最近の映像が浮かぶ。こんなことになるのか、避難するならどのタイミングなのか。出来れば子どもたちは夜中に連れ出したくないし、命は優先だし。

実家とご近所さんにも連絡。母は山沿いじゃないからとあまり考えてない様子だが、生まれ育った熊本の被害は大きく、他人事ではないはずでこの辺強い。ご近所さんも状況から見て土砂災害の可能性が低いので大丈夫じゃないかと。

20:14強い雨雲が西にいる。朝には止むようだが…いやそれは一昨年も同じだ。結局今は静かで蛙の声が響いている。九州の被害が酷すぎる。

21:30まだ降らない。どうやら夜半から朝方に掛けてのようだ。一昨年と違うのはよく雨が止んでいることと、少しでも安心材料を積み上げたい自分がいる。数時間後だというのにアプリ毎に違う予報。今日一日は某案件と雨で消耗がひどい。

22:17今はタイミングだけを考えている。持出し用のリュックを作る。f:id:exmaruisu:20200708112059j:image

23:30もう近い。ここから5時間位が山のはず。色々考え尽くして若干吹っ切れてきた。めんどくさい性格だ。栄養ドリンクを飲んで徹夜を覚悟し、後は市からの避難勧告だけに集中しよう。気合を入れる。が、眠い。

YouTubeと天極牌三昧と思った瞬間、再度アラートが鳴り響く。(どうやら降り始めたか)

01:48市内全域の山沿いにレベル4。このアラートだけで眠気も飛ぶ。そしてY!が瞬間なのか時間降水量80ミリを予想。予想が外れ、高梁川が氾濫しなければ大丈夫なのだが。

02:28高梁川の水量も平常のままで余力もあり、数時間なら耐えられそう。何となく静かになる瞬間。

03:22もうすぐ抜けそう。雲の端にいる。

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しかし金曜が一日雨とか、来週とんでもない降水量をtenki.jpは予想している。

そして朝になった。

 

不思議と家にいると雨そのものの心配は少ない。音が入らないのか、子どもを寝かせたり起こさなきゃならないのかとか色んなことは考えるのだが、横にもなれるしAMは近いし最悪どんな雨でも歩いて行けるというのが大きい。

 

が、問題はこれからだ。

今日は奇跡的に晴れたものの、岐阜長野に特別警報が出されこの辺も後一週間は雨予報。その合間合間の雨量も大きいのがあって予断を許さない。

 

これは晴れなのか、晴れとはそういうものなのか。晴れとは何もかも解消した状態ではなく、その一瞬だからこそありがたいのかもしれない。そんなことも考える。

 

毎年毎年起こる重大な災害は、最早このまま日本に住んでいいのかと思わせる。

会見や報道の最後の言葉も疑問だ。こちらは「危険かどうかわからない」訳じゃない。近くに安全な建物はないし2階より高い部屋もない。少しでも確率の高い行動が、どれなのか微妙だから困るんだ。

ハザードマップを見ても、想定降水量も指定避難場所も疑問が残る。本当に150年に1回なのか、その割には現実的な降水量に見えるし、氾濫をしたらしたで洪水対応の避難所は近くにない。アプリの情報もそれぞれだし、すぐ修正されるし。

 

七夕っていつからこうなったんだろう。

日本の夏っていつからこうなったんだろう。

(氾濫も災害も昔からあるが)

 

「川っている?」娘が言った。