コシトタニマトマルイスト

やっぱり旅に出たいCW/CD系会社員の、すべて独り言。

バイクの神様

今日(18日日曜日)ほど「神様」を感じたことはない。
影響を受けた以前の上司が、よく野球の神様や麻雀の神様という例えを使っていたが…



雨の合間を縫って、この日出られると決まったのは前日。
もう更新されることのない「ツーリングおかやま」から、備前ばかり3本の林道を行くことにした。
本当は朝早く起きて蒜山大山あたりまったりとか、この雨続きだから林道の場所だけ確認しまくるツーリングにしようとか、よぎったのはよぎった。

かなり久々に東へ向かう。
R2に乗るのもどれくらいぶりか。


まずは備前市蕃山、(仮称)大谷川林道へ。
※詳しくはコチラ。今回はちょっと端折る…
http://www.geocities.jp/touringokayama/0604/0604_3.html

それにしてもぬるい。爽やかだとは思わなかったが、それにしても酷い。
湿度が高く、汗が凄い。
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大谷川砂防ダムというらしい。狭いが高くてフラットなダートを行く。
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や、まあまあいい林道かも。

ただ最後は道がなくなった。
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…あっちー。最後蜘蛛の巣避けながら歩いて確認しただけで吹き出る汗。たまらんな。もう次だ、次。


備前市三石、林道舟坂線へ。
http://www.geocities.jp/touringokayama/0604/0604_4.html
この辺からだんだん様子が変わってくる。最初は、
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ここもやっぱり川沿い、ダム沿いの基本フラット。説明通りの感じ。

だが支線がある辺りから表情は一変。
無数の倒木が襲いかかってきた。
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本線はここで断念。何せ体力の消耗も激しいし、恐らくこの先もこうだろう。ここまで延々上りだったし、ここでやめとく。

途中の支線も、
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そうそう、あの例の行かないほうがいい林道にそっくりの空気感。やめる

…何だよ。説明通りだと今日は物足りない一日だと思ったが、やはり林道はナマモノだ。季節もあろうし、ここんとこの雨もあろう。
しっかし、ジェベルが走らんし、暑いし、酷い路面だし
とにかくどんだけ独り言で毒づき叫んだか
ひとり散策されてる人とすれ違ったんだが、俺の声聞こえてたんだろうな…

ここまでの林道2本。
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ええい、もう次だ!
と思ったが、水分水分。自動販売機を求めて地図も見ずにK96を東に走って兵庫県側に出てしまう。はじめて来たけどこの辺も渋いな
最後に備前市吉永町加賀美、林道加賀美線へ。
http://www.geocities.jp/touringokayama/0501/0501_3.html

今まで名前には聞いてたがバイクでは初めて来る、八塔寺
しばしのロードでクールダウンしたものの、日も陰りこっから先は的確な判断がいる。
最初はこんな感じ。
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持参したプリントアウトがよくわからず、説明にない分岐に入ったようだ。

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本線から右(北上)に上がってさらに二手に分かれるが、いずれも道が途切れる。どうもこの林道も荒れ気味のようだ…

やっと目印に出た。
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が、サイトで紹介してある右折の方、「白水山林道支線」は何やらコーンが置いてある…。何かあるのか。ここは「林道加賀美線」へ直進してみる。

と、ここで!
このガレガレの上りを1台のワゴンRが下りてきた!
まあ、少なくとも抜けられるんだな。
この時おじさんと話をしなかったことが、、、、。

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ゲートは開いてた。通行禁止は新設の作業道のよう。
こっちは荒れ気味ながらも、いい塩梅のフラットさも。

しかし!!!!!
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流されてる…。抜けられるかどうか賭けで来たこの道がここへ来て。どっか抜けられないか。
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手前の支線にアタックするも。。。この上の方に道が見えているが。

こうなったらいちかばちか、「白水山林道支線」か。
(や、今となったら当然そこにも行かずに帰る手はあったさ)
もう時間も体力も猶予がない。
意を決して、コーンを通過。
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…もうとにかく荒れ方が尋常じゃなかった。今日の中でもさらに、、、。石も大きく尖ってるし、路肩もぼろぼろ。それでいてかなりの勾配。水も流れ、恐らく今までの中でも最高レベル。
でも走るしかなかった。
抜けてくれと、つながってくれと。
ただひたすら祈り願ってた。


しかし毒づいた罰か、無常にも大量の倒木で塞がれたのだ…
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半泣きになって走ってたから、その瞬間泣き叫びそうになった。
でもしょうがない。誰が助けてくれるわけでもない。近道なんかもない。
何も考えず、やっとの思いで向きを変え、乾ききった喉のことも忘れ、もう一度同じガレ場をただひたすら。。。。。戻るしかなった。


脱出できた時の安堵感。
昔アフリカツインで林道に入ったことを後悔した、あんな感じ。
腑抜けになって、県道を戻る。
もういいんだ。
もう土を走らなくていいんだ。

塔寺周辺
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そのとき。
県道に出るT字路、なんのことはない右折でいとも簡単に転倒。そのまま滑ってバイクの前輪が側溝に入り込んでしまった。体のダメージはないが、もう引き上げる体力がない。バイクも大丈夫そう。
その時、ミニバンに乗ったカップルとバイク乗り2人組が助けてくれた。カップルはバイクに乗るようで、二人で車体の歪みなんかをチェックしてくれた。バイク乗りたちはわざわざUターンして来てくれて、いろいろ気遣ってくれた。直接引き上げたのは女性だったと思う。。。
バイク乗りさんいわく、どうも潰れた空き缶を踏んだ様子。
そういえば一瞬にしてグリップがゼロになった。
とにかく無事でよかった。
皆さん本当にありがとう。

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神様はいる。
あのまま何もなければ、結局無事に出てこれると勘違いしたかもしれない。だからこそ最後に軽く痛い目にあった気がする。冷静に無理せず、やめておくのも大事。でもそこが難しい、特に林道の場合、特に。

この写真じゃ全然伝わらないけど、この全身の疲労感。最後の林道は本当に凄まじかった。心が折れる感じがした。
そんな久々の220km。。。。。



全体像(GPSロガーは林道を全部走ったところまで)

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